【ロシア】住宅用太陽光のネットメータリング導入の計画

ロシアは天然ガスの埋蔵量で世界1位、石炭で2位、また石油では8位を占める世界有数の化石燃料資源国である。

電力事情は、これまで、天然ガス火力への依存が大きく、2013年の発電電力量1兆591億kWh(前年比1.1%減)のうち、

火力が7,006億kWhで66.2%を占めてきた。その火力の中では天然ガスの比率が高く、総発電電力量の50.1%を占めていた。

また、電力の大消費地で燃料資源の乏しいロシア欧州(欧ロ)地域への電力供給、さらにはガス発電偏重の軽減のため、

原子力開発も進められてきており、2013年の原子力発電電力量は1,725億kWhで総発電電力量の16.3%を占めてきた。

 

しかしながらここにきて、ロシア政府は太陽光普及を後押しする政策を検討し始めている。

住宅用太陽光についてのネットメータリングの導入の検討である。

もし承認されれば、年末までに新たなネットメータリングのスキームが施工される。

余剰電力は1ルーブル/kWhで買い取られる。

 

ネットメータリングとは住宅用などの分散型太陽光発電システムの発電量から、

電力消費量を差し引いて余剰電力量が発生した場合、余剰分を次の月に繰り越せる、

つまり、消費量を発電量で「相殺」する仕組みである。

 

ロシアの太陽光エネルギー協会の会長であるAnton Usachevは、

2017年がロシアの太陽光導入について記録的な年になると確信している、と述べた。

実際、彼によれば、新たに270MWの太陽光が今年連系される見込みである。

2022年まで、毎年の導入量は250~300MWになると見られている。

これらの新たな導入量の大部分は、過去数年間にロシア政府によって入札が行われた

大型太陽光プロジェクトによるものである。

全体としては、1.54GWが2022年までに大型再生可能エネルギープロジェクトのプログラムの下導入される計画となっている。

 

ロシアの太陽光導入量は昨年末に540MWに到達した。

2015年の導入量は60MW、2016年の導入量は70MWであった。

残りの約400MWは、クリミアにあるいくつかの太陽光発電所由来のものである。

これらは2014年にこの地域がロシアに併合された後、現地の自治体に掌握された。

 

国際再生可能エネルギー機関(IRENA)による報告によれば、

ロシアは2030年までに5GWという目標を倍にできるポテンシャルをもっている。

また、特にオフグリッドは隔絶した地域で大きなポテンシャルを持っているという。

 

Usachevによれば、省エネルギー約定に基づき、さらなる太陽光・ディーゼルハイブリッドシステムが

シベリアと極東地域に建設される予定である。Usachevはこの形態が2022年までに1~1.7GW成長すると見ている。

これにより、それまでにロシアの累計太陽光導入量は3GWを超える。

 

“もちろん、我々は再生可能エネルギーについて言及するとき、オイルとガスの埋蔵量を考慮に入れている。

しかし、国内市場でのガスの価格はインデクセーションにより再調整される見込みであり、

ロシアでの再生可能エネルギーのグリッドパリティは7~10年後のもう一つの選択肢である。”とUsachevは述べた。